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2023.05.25

仕事からはじまる心の病気と企業選びにおける見極めポイントとは

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近年、仕事に関連した理由による心の病気で休職・退職をする人は一定数います。心の病気にはまだまだわからないことが多い一方で、徐々に職場環境との関連や対策への理解や整備がすすんでいます。

本記事では、仕事や職場に関連する心の病気とはどのようなものなのかについてお伝えすると共に、心の病気を避けるための企業選びのポイントについても解説します。

心の病気とは

実は、心の病気には明確な定義がありません。
種類も症状も様々ですが、主に脳を対象にし、心理的ストレスやその他の原因による病気を指すことが多いようです。代表的な病気としては、うつ病、統合失調症、不安障害・パニック障害、適応障害、依存症などがあげられます。

また同じ病名でも、原因が異なることが多々あり、環境なども含めて総合的に診断や治療方針を決める必要があると言われています。
まだ原因がわかっていない症状も多いのですが、大きく3つの原因に種別できます。

①外因性(身体の病気が原因)
②心因性(精神的な負担・心理的ストレスによる)
③内因性(脳の器質的な問題による)

またこれらは単独ではなく、複数の要因が関連していることも多いと考えられています。

心の病気と仕事の関連

厚生労働省の「令和3年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、「過去1年以内にメンタルヘルス不調により連続一か月以上の休業や退職した労働者がいた事業所」は10.1%であり、「現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合」は53.3%と半数を超えています。
このことから、職場において心の病気が特別なものではないといえるでしょう。

また、「仕事や職業生活に関する強いストレスの内容」については、次の3つの要因がトップに位置しています。

①仕事の量(43.2%)
②仕事の質(33.6%)
③対人関係(25.7%) 

出典:厚生労働省の「令和3年労働安全衛生調査(実態調査)」

仕事に関するストレス要因と見極めポイント

それでは、仕事に関する強いストレスとは具体的にどのようなものなもので、企業選びにおいてどのようなポイントで見極めればよいのでしょうか?

①仕事の量

まずは仕事の量です。具体的には、実労働時間が長いほどストレスを感じやすいといえるでしょう。

物理的に仕事量が多く、残業や休日出勤などによる長時間労働に繋がる事例もあるでしょう。また、ノルマや過度な成果主義により、思うように成果が出せずストレスを感じるケースや、成果のみを重視して自ら過剰な残業を行うケースなどがあげられます。

企業選びでは、残業時間や休日出勤の有無、極端な成果主義でないか、口コミ・比較サイト・在籍社員からの直接のヒアリングなど多角的に情報を収集し判断しましょう。

②仕事の質

仕事の質とは、一般的には内容・価値・成果・密度などを指します。仕事の質が高まればやりがいや達成感につながる人は多いでしょう。

一方、仕事の質に対する感じ方は個人によって異なります。
仕事の要求度(責任の重さ、ミスが許されない)や、裁量(コントロールの自由度)がやりがいにつながる人もいれば、ストレスの要因となる場合もあります。

自身の価値観やストレスの感じやすさに照らし合わせて、面接などで仕事の内容や要求度、裁量などについて確認をしてみるとよいでしょう。

③対人関係

職場では、上司・同僚・取引先など様々な関係者との関わりが必要であり、コミュニケーションの課題・信頼できる人間関係の有無・価値観の違い・ハラスメントなど様々な要因がストレスを引き起こします。
対人関係の感じ方も個人差があるため、面接などで企業を訪問した際に、面接官や職場の雰囲気を確認したり、社風について具体的に質問をしてもよいでしょう。

自分のストレス要因を知る

前にも述べた通り、ストレスとなる要因は個人によって異なります。
ストレスを感じると、疲労しやすい・不安を感じる・イライラする・集中できないなどの症状が現れます。自身が感じやすいストレス要因や特徴を知り、柔軟に受け止める・受け流すことにより、ストレス要因の回避や解消行動に繫げやすくなります。

まとめ

仕事や職業生活に関することで強い不安やストレスを感じる人は半数を超え、職場において心の病気は特別なものではない状況です。

企業選びにおいても、事前の情報収集や面接時の質問などで、ある程度の見極めが可能です。自身のストレス要因や特徴を踏まえた上で、①仕事の量 ②仕事の質 ③対人関係 などのポイントを押さえて確認をしてみることをおすすめします。

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